ニーマン・ピック病用バイオマーカー
ニーマン・ピック病に対する
高感度・特異的バイオマーカーとしてのリゾ - スフィンゴミエリン
ニーマン・ピック病は、様々な脂質の蓄積をもたらすリソソーム蓄積障害です。いくつかのバイオマーカーが現在この疾患の診断およびモニタリングに使用されていますが、理想的かどうかは証明されていません。リゾ - スフィンゴミエリン(スフィンゴシルホスホリルコリン、リゾ-SPM)が、最近、ニーマン - ピック病の高感度かつ特異的なバイオマーカーであることが分かってきました。ニーマン - ピック病タイプB(NPD-B)は、酸性スフィンゴミエリナーゼ活性の部分的欠乏により引き起こされ、マクロファージに主に存在するリソソームスフィンゴミエリン(SPM)の蓄積をもたらします。 特に、SPMは、NPD-B患者の血漿、全血、または尿中で有意に上昇しません。しかし、リゾ-SMは、NPD-B患者の乾燥血液スポット(DBS)において約5倍に上昇し、正常対照と重複しないので、潜在的に有用なバイオマーカーです。
SPMレベルは、NPD-B患者の肝臓および脾臓において有意に上昇することが示されましたが、血漿中のSPMレベルは、正常対照のSPMレベルと重複することが判明しました。最近の乾燥した血液スポットのLC / MS / MS分析は、NPD-B患者からのリゾ-SPM値が、正常なコントロールと比較して実質的に上昇し、値が重複しないことを示しました。リゾ-SPMは、診断または疾患モニタリングのためのNPD-Bバイオマーカーである可能性があります。1) リゾ-SPMは、100.0%の感度および91.0%の特異度を 有するニーマン・ピック病タイプCの正確で特異的なバイオマーカーであることも示されています。リゾ-SPM分析は、血漿サンプルから比較的迅速かつ容易に実施でき、臨床環境で有効です。2)
論文
- Wei-Lien Chuang et al. Lyso-sphingomyelin is elevated in dried blood spots of Niemann–Pick B patients. Molecular Genetics and Metabolism 111, 209-211 (2014)
- Anne-Katrin Giese, A novel, highly sensitive and specific biomarker for Niemann-Pick type C1 disease. Journal of Rare Diseases 10:78 (2015)
Matreya社 リゾ-スフィンゴミエリン関連製品リスト
製品コード | 容量 | 製品名 | 純度 |
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1318 | 5 mg | D-erythro-Sphingosylphosphorylcholine | 98+% |
1319 | 5 mg | L-threo-Sphingosylphosphorylcholine | 98+% |
1321 | 10 mg | Sphingosylphosphorylcholine (mixture of D-erythro/L-threo) | 98+% |
1913 | 1 mg | lyso-Dihydrosphingomyelin | 98+% |
2200 | 1 mg | N-1-13C-Hexadecanoyl-D-erythro-sphingosylphosphorylcholine | 98+% |